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「少女終末旅行」第9話感想 一匹の魚と二体のロボット。生命って終わりがあるってこと。いろいろ考えさせられる話。

 まだ所々電灯がついている薄暗い場所をケッテンクラートに乗って進んでいたチトとユーリ。
そんな中、チトが地面に何かが打ち付けられるような音に気がつく。警戒しながら音の正体を探ろうとする二人。連続して聞こえるその音は徐々に大きくなり、次第に地面も音に合わせて振動を始める。暗闇の中から目の前に現れたのは長い足を持つ巨大なロボットだった。ロボットはチトとユーリの眼前を通過し、また暗闇の中へと消えていく。

STORY|TVアニメ「少女終末旅行」公式サイトより)

 

「技術」「水槽」「生命」

 なんというか、考えされる話って感じでしたね。OPはなく、EDも特別仕様でした。

 

食用魚生産施設

やっぱりあの魚は遺伝子改造された魚みたいですね。飛び跳ねることを覚えないはずだったみたいな発言からなんとなくそんな感じをうかがえますね。

そんな施設に一匹だけ生き残っている魚。あの魚感情表現というか、いい動きしますよね。餌を与えているときには顔を出したり、救ってくれたユーに口パクでなにかしゃべりかけていたり、二人を見送ったりしていましたね。ユーにしゃべりかけていたのはお礼とか言いたかったのかな。

 

そしてそこを管理している管理ロボット二体も登場しましたね。ロボットの命とかについてもいろいろ話していましたね。

 

 

共感できるロボット

あそこまで人間っぽいロボットだったら、なんとなく命があるように感じてしまいますよね。人間っぽい理由は劇中で語られているように共感って部分ですかね。

 

ロボットは生命体なのか否か。昔やっていたゲームで機械という体を持って人工知能という魂を宿したロボットは人間と同じみたいな話きいたこと思い出しましたね。人も体に魂が宿ってるって考え方もあるみたいですし。

 

もう片方のロボットについては会話をすることはできませんでしたね。 ロボット同士だと会話できるみたいでしたが、あのロボットとは分かり合えませんでしたね。あのロボットにとっては命令されたことは絶対だから承諾できなかったんですかね。

あのロボットと共感できて、それがあのロボットが生きているからってわかっているけれど、分かり合う事ができないってそれはそれでなんだか悲しい。 

 

区画を破壊するロボットを止めるユー

彼女たちもあのロボットの破壊には何か思う事があるようですね。あのロボットあれも悪意があるわけではないですし、その活動を止めるのは命を奪うということと変わらないですよね。

あのロボットが倒れる時の声が、断末魔が、胸に刺さるような声でちょっと涙出ました。

 

でもそのおかげで魚とそれを見守っているあのロボットはもうちょっと長生きできるようになりましたね。

 

リフレインされるチトの記憶

いままで見てきたチトの記憶が何度も回想がありましたね。落ちる水のしずくと一緒に。あれは何かの演出だと思うのですがどういう事かな…。

水とか露といえば儚いものって感じはしますし、記憶をリフレインするのは走馬燈とかかな。まあ、実際一回沈みましたし。

 

今回と前回で命に関するイメージの話が多かったので、それに関する表現に引っ張られているような気はするんだけれども…。うーん…もしかしたら見進めたらわかるなにかなのかもしれませんし、私の頭だと今はまだここら辺までしか思いつかないですね…。

 

破壊からの創造が進化

何かを壊して、作り直す。それが進化という意味でなら限界はあるかもしれませんね。なんとなくですけど、自分達の世界も何度も壊して作り直していいものになっていくものはありますもんね。私はよく骨折したので何度も骨を壊しては直して強くなりましたが…。それは違うか。

 

ただ再生できるだけの力があの世界に残っているのか…。あの世界は終末って感じの世界なのでそこから再生していくには長い長い時間がかかりそうですよね。人間の環境汚染ってのもその問題に関わってくるでしょうし。

 

生命

昔は人も生き物もロボットも都市も生きていて、循環していたんだ。

そういう事なんですかね。普段から深く考えはしないけれど、確かに建物も、植物も動物も機械にも寿命があって、いつか終わりがくる。でももちろん新しいものもそこには生まれていて、それで循環していく。人にも世代がありますし、建物も老朽化で建て替えたり、壊れてしまうものもありますし。なるほどなぁ…。

ユーの「生命って終わりがあるってことじゃないかな」ってのもなんだかこう、哲学的だけれどすんなりと理解できてしまいますね。

 

 

本当にこの一話は命とかロボットの話、どちらの命を救うのかとか、奪うとか、破壊と創造とかいろいろ考えるところも考えさせられるところもありましたね。

 

SFの短編ストーリー一つ見たくらいの満足感がある一話でした。次回も楽しみ!